不安で眠れない、考えごとで寝れない、朝まで眠れない——
そんな夜を、少しだけやさしく過ごすために。
眠れない夜が続くと、「どうして自分だけ」「明日どうしよう」と、自分を責めたくなるかもしれません。 でも、眠れないのはあなたの努力が足りないからではありません。
不安や考えごとで眠れないとき、脳はいわば「警戒モード」に入っています。 危険を見張るために目を覚ましておこうとする、生き延びるための働きが、静かな夜に強く出てしまっているだけ。 それはあなたが弱いからではなく、頑張ってきた証でもあります。
「早く眠らなきゃ」と焦れば焦るほど、脳はさらに目を覚ましてしまいます。 眠りは、追いかけると逃げていく——そういう不思議なものです。
だから今夜は、いっそ「眠らなくていい」と思ってみてもいいかもしれません。 横になって目を閉じ、体の力を抜いているだけでも、体はちゃんと休まっていきます。 眠れた時間だけが休息ではなく、静かに横たわっている時間も、あなたを回復させてくれています。
どれかひとつでいい。気が向いたものだけ、試してみてください。
同じ心配が何度も戻ってくる——これは「反芻(はんすう)思考」と呼ばれるもので、疲れて不安なときほど起きやすくなります。 無理に「考えないようにしよう」とすると、かえって強くなってしまうことも。
そんなときは、考えを「追い出す」より「置いておく」イメージが役立ちます。
考えが戻ってきても、責めなくて大丈夫。「あ、また来たね」と気づいて、また葉っぱに乗せて見送る。それを何度くり返してもいいのです。
いろいろ試しても眠れなくて、泣きたいくらいつらい夜もあると思います。 そんなときは、無理に自分だけで乗り越えようとしなくて大丈夫です。
静かな環境音や眠るための音を小さく流して、ただそばに置いておくだけでも、夜の心細さはやわらぎます。 どうしてもつらいときは、24時間つながる相談窓口に「眠れない」とだけ伝えてみてもいい。 うまく話せなくても、受け止めてもらえます。
今夜を、なんとかやり過ごせたら、それで十分。
朝が来たら、少しだけ体を横にして休めた自分を、そっとねぎらってあげてください。
眠れない夜に、そばに置けるもの。
最終更新:2026年8月17日 / 参考:厚生労働省「まもろうよ こころ」